温水洗浄便座を分類するときに、大きくは形状で一体型・別体型、温水の沸かし方で瞬間式・貯湯式という分け方になります。
一体型・別体型
まずは一体型と別体型、それぞれの特徴を書いてきます。
一体型
一体型とは、便器と温水洗浄便座部分が一緒になっているものです。次のような商品が代表例です。こちらはTOTOのタンクレストイレ「ネオレスト」です。

一体型のメリット
- 便器まで含めて多彩な機能がある
一体型のデメリット
- 便器も一緒に交換が必要
- 将来便座部分が壊れた時も、便器を一緒に取り替える必要がある
別体型
別体型とは、便器と温水洗浄便座が別体になっているものです。次のような商品が代表例です。

別体型のメリット
- 便器をそのままで便座部分だけ交換可能
別体型のデメリット
- 一体型に比べて機能が劣る
私は、個人的には別体型をおすすめします。なぜなら、便器をそのままで誰でも手軽交換できること、価格が割安なことです。正直おしりを洗う機能だけでよいなら、わざわざ高いお金を出して、将来便器ごと交換しないといけないリスクを背負ってまで一体型を購入する必要はないと考えています。
瞬間式と貯湯式
水を温める方式として瞬間式と貯湯式があります。
貯湯式
水をタンクに貯めて熱するタイプです。多くの湯量を出せますが、タンクの中のお湯がなくなると、水になってしまいます。メーカーの人に確認したところ、お湯は約40秒~50秒程度は持続するとのことです。
また、タンクの水をずっと熱している必要があるので、省エネ性が瞬間式に比べて劣ります。
瞬間式
タンクがなく、使用の度に水を瞬間湯沸器で温めるタイプです。温水を保温する電力は不要のため、“貯湯式”より時間あたりの消費電力が小さくなります(瞬間式に温めるので最大定格は大きくなります)。一方で瞬間的に温める水の量が限られるので、一度にたくさんお湯を出すことができません。
以下が温水が出る時間のイメージです。

ここに挙げた温水の時間や省エネのような性能的な特徴以外にも差があります。
貯湯式はタンクの容量を必要とする分だけ、ごついデザインになってしまうのです。
実際の製品を見るとよくわかります。例えば、以下TOTOの製品を見てましょう。奥が瞬間式で手前が貯湯式です。便座部分の厚みが異なるのがよくわかると思います。
実際厚みは瞬間式が130mmで、貯湯式が188mmです。

一体型でも同様です。左が瞬間式で右が貯湯式ですが、右の方が厚みが厚いことがわかります。


LIXILの製品を見てましょう。

こちらは、左が瞬間式で右が貯湯式です。このLIXILの製品の貯湯式は袖の部分にタンクが内蔵されているそうで、その分だけごっつい印象になっています。(余談ですが、この右側の商品は貯湯式の特徴である大湯量を売りにしています)
一般的には、瞬間式の方が高付加価値とされていて値段も高く、高機能なものが多いです。
これらの商品は以下のページでも確認できます。
瞬間式の代表例
価格は最安価のグレードで約5万円前後となります。
貯湯式の代表例
定価は上のINAXのものは自動のフタ開閉機能まで付いているので9万円強、下のTOTOのものはシャワー機能のみで2.3万円です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。温水洗浄便座と一言で言っても様々な種類があることがわかって頂けたかと思います。こうした種類のメリット・デメリットを購入時の参考にしてみてください。
なお、私がおすすめする温水洗浄便座は以下のページで紹介しています。
